報復心を未来に解き放つ日記

メタルギアとかゲームとかアニメとか映画とかの低レベルな感想駄々もれ日記

メタルギアソリッド 今更なピースウォーカーの話

後になって思ったことを書いていく。



ピースウォーカーを倒すと言うこと。
四章終盤にピースウォーカーが偽装データを受けて核を発射しようとし、その偽装データをノーラッドに送信してるという絶体絶命の危機になる。
ピースウォーカーから核が放たれれば核戦争になるし、偽装データを本物と勘違いしたアメリカはソ連に核を放ち最終核戦争になってしまう。
スネークはピースウォーカーを破壊しようとするわけだが、冷静に見たらこのピースウォーカーを破壊しようとする状況は、スネークイーター作戦の再現でもある。
ザ・ボスを殺さなければ全面核戦争になっていたスネークイーター作戦。
ピースウォーカーを破壊しなければ全面核戦争になっていた本作。
結果的に二度も最愛の人を殺したことになるスネークだが、皮肉にもこの戦いの結果彼はビッグボスになるという流れまで同じである。
小説版でも『よってたかってザ・ボスを殺した』と表現されてたように、スネークイーターでもピースウォーカーでも実は同じことをやっていたのだ。
じゃあ違うことはなかったのかと言えば、ひとつ違う。
ザ・ボスを殺したことを吹っ切れたかどうかである。
ザ・ボスは最後に銃を棄てた。
それは忠を尽くした結果だったが、スネークは銃を棄てることができないからその答えを拒絶した。4のラストまで捨てられなかったわけだ。
ピースウォーカーが見せたザ・ボスの意思を見て、結局その答えを理解できなかったということになる。


・名前の色
前に名前の色ネタを話したと思うが、黄色が味方で赤が敵だという話である。
しかし引っ掛かっていたことがあった。
ストレンジラブは赤だが味方になり、そのまま敵にはなってない。
元々敵側の技術者だったと言うならヒューイも同じである。
パスの逆パターンと言ってしまえばそうなのだが、ガルベスことザドルノフとコールドマンは敵のままだったわけだ。
これは実は意味が異なるのではないかと思い付いたわけだ。
そんなときメタルギアの実況プレイを見て気付いた。
赤と黄色が使われてる場面である。
ピースウォーカーが入水するときにママルポッドのランプが赤から黄色に変わりそのまま沈んでいく。これは世界を破滅させかけてる赤から世界を救うために変化したから黄色になったというようにも見える。
で、もうひとつある。
このゲームはシリーズ恒例のスタッフロールの後のタイトルバック会話が二回ある。
その一回目。スネークはザ・ボスと決別し、ビッグボスを名乗ることを決意するのだが、この時タイトルバックが黒から黄色になる。
二回目が問題で、二回目はビッグボスとしてMSFに演説するシーンである。
覚悟を決めててかっこいいんだけど、何気にヤバイこと言ってるんだよね。
時代に挑むからこそ時代に合わせて戦う。西も東もない。地域紛争やテロに手を貸すかもしれないって普通にヤバイ。しかも核武装してるのだ。
そして演説後タイトルバックは赤く染まる。
つまり、ピースウォーカーでの赤と黄色は敵と味方ではない。
黄色は片足突っ込んでる状態で、赤は後戻りできないほどの危険な状態ということ。
それを踏まえて黄色の人を見てみると、
カズ→サイファーに寄生してMSFを拡大したい。最後にスネークと共に戦うと決めてるので多分黄色から赤になったも同然である。
アマンダ→元々ニカラグアを取り戻すための革命戦士だが、悪く言えばそれは反政府組織でもある。当時のニカラグアの政府に問題があったとはいえ戦うための資金稼ぎに麻薬の密売を行ってしまってる。
チコ→少年兵とは言え兵士以外の選択も出来た。そりゃスネークと会う前ならともかくMSFに来た時に別な生き方も選べた。スネークが言うように、一度銃を握れば皆が地獄行きである。
ヒューイ→CIAのために二足歩行技術を使いピースウォーカーを作り、MSFのためにメタルギアジークを作った。どちらも核武装している。
本人に悪気は無く核抑止を信じたかったと語るが、結果だけを語るならCIAのコールドマンは核を撃とうとしてるのでそれに荷担してしまった形になり、
開発したピースウォーカーだけでなく、クリサリス、ピューパコクーンコスタリカの人々やサンディニスタを殺戮してるし、
MSFは9年後に自分で言っていたように反社会的テロリストの悪者のために核武装出来る二足歩行メカを作ったわけだ。
さらにはサヘラントロプスという存在そのものが核爆弾な代物を開発した。こっちに向かって歩いてきて反撃してくる核爆弾とか最悪だろ。
十二分に危険人物だ。
オタコンも同じことをしてしまったが、オタコンはちゃんと学んだし二度も三度も核兵器を作らなかった。率先してメタルギアを壊す活動もしていた。一応それも世間的にはテロ行為だが。
セシール→実のところセシール以外みんな危険な人物である。セシールは次回作で帰国したからある意味黄色から脱したのだろう。
とは言えママルポッドを見てしまったり、MSFに協力していた。つまり巻き込まれてしまったから黄色になった。
ぶっちゃけいちばんマトモなのは彼女である。

で、赤の人はというと、
コールドマン→自分の理論を証明するために核を撃とうとした。
ガルベス→それを利用して味方のキューバに核を撃とうとした。
ストレンジラブ→核を撃つための兵器であるピースウォーカーのためにママルポッドを開発。抑止のためとは言え撃てなければ意味がない。つまりピースウォーカーは撃つための兵器である。
個人的理由があったとは言えヒューイと異なり開発を止めなかったし、そもそもその果てにあるのは『愛した人を模した兵器に世界を焼く核兵器を撃たせる』である。
そりゃ赤だろう。
パス→トリプルクロスだわ、核をアメリカに撃ってMSFを壊滅させようとしたり、まさしく後戻り出来ないレベルである。
そもそも核をアメリカに撃ったらどう転んでも自分も死ぬ。
そしてサイファーからは逃げられない。
あらゆる意味で逃げられないのだ。

・マザーベース
元々このプラントはアメリカの会社が建てたモノで、それをザドルノフが買い上げたということらしい。
そしてプラントをMSFに提供する代わりにCIAがやってることを阻止してくれという依頼を行うわけだ。
果たしてこれは偶然なのだろうか。
サイファーことゼロが絡んでることを考えるなら、アメリカの会社が建てたプラントの時点で計画は立てられてたと考えられる。
パスを送り込む前に基地になる場所を用意しなきゃならないし、スネークの仲間のなかに繋がりを持てる相手が必要なのでカズに接触しただろう。スネークは基地を断るだろうから話をまとめるためにはカズみたいな人物が内部に必要だ。
最終的にはサイファーの戦闘部隊として引き込みたかったわけだが、それは失敗になった。
自前の軍隊が無いからこそ必要とされてたが、まぁ実際はXOFが居たのだが。
結局規模がわからないままシリーズは終わってしまったから仕方ない。
でも、上の仮説通りならマザーベースそのものがサイファーの手のひらの上で作り上げられたものということになる。
ファントムペインでそれまでの仲間の敵討ちをヴェノムに任せてどっかに行ったのは、サイファーから逃れて本当の意味でサイファーと戦うための準備だったのかもしれない。
カズとかかつての仲間とかはサイファーの息がかかってる可能性あるし。
多分その辺永遠に語られないけど。