今週のお題「怖い話」
記憶というものは曖昧で、昔であればあるほど強烈な出来事以外を忘れていくという。普通に生きるなら過去のことは意識しなくても問題ないからだろう。
しかしながら
「覚えているのに何の記憶なのかわからない」
ということはどのように折り合いをつけるべきなんだろうか。
覚えてることをまとめて書いてみると、
『小学生の時のこと。
友達の家に遊びに行った。木造二階建ての一軒家。それで二階に上がったのだが、二階の部屋の一つのドアが開いていた。
そのドアの隙間からTVが見えた。
ドアからのぞくと、森のなかをカメラマンが撮影しながら歩いてるという映像だった。
何故か部屋に入ってその映像を眺める。部屋には誰もいない。
カメラマンは森の先にある大きな木に近付く。その木にははしごが立ててあり、その先に小さな、ほこらのようなものがあった。
ゲゲゲの鬼太郎の家を小さくしたような感じだった。
カメラマンはほこらの門というか、小さい戸を開ける。
中には老婆が居た。山姥ってヤツが実在したらこんな感じだろうって見た目の老婆が縮こまっていた。
ソイツはカメラマンを見て……』
ここで記憶は終わってる。
オチもなにもない。
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行動がおかしいので夢と現実を混同してるのかもしれない。
それならばそれで構わないのだが、妙なのはいつまでも覚えてるということと、
小学生の時に木造二階建ての家に住んでた友達なんて居なかった。
という、記憶の曖昧さと友達のいない孤独な少年時代が最も怖いというお話。