報復心を未来に解き放つ日記

メタルギアとかゲームとかアニメとか映画とかの低レベルな感想駄々もれ日記

鉄血のオルフェンズのまとめ感想

鉄は散らずとも錆びて朽ちる。

SEEDの話ばかりなのもアレなので、これからは視聴したガンダム作品についてそれぞれ語る。第1弾は(2弾か?)オルフェンズ。
SEEDdestinyについては一話毎に感想をやるけど、今回はオルフェンズを総括していく。

・率直な感想
一期、二期とリアルタイムで見てた。
終わってから世間の評判が比較的悪いと知って
「それはそうだな」
と思う一方で
「でもこれ、こういうオチになるのは一期から見えてたよな」
とも思った。
つまり自分はなんやかんや楽しめた。
そして結末については納得してる。

鉄華団
火星の少年兵が集まって作り上げた組織で、オルガ団長の元で仲間たちが楽ができるような居場所を作るために必死こいて、そして叶わなかった組織。
一見するとバッドエンドではあるが、その意思を継いだ人たちがクーデリア筆頭に世界を安定させて行くのでビターエンドといったところだと勝手に思ってる。
だから彼らの存在は何も残せなかった訳でもない。と思う。

・一期と二期
一期で上げて二期で落としてしただけのアニメのような感覚があるかもしれないが、俺はそうではないと思ってる。
一期、二期で何が変わって何が変わらなかったか。
そもそも鉄華団は組織として見ると、少年兵の集まりに数人の大人が居て兵力を売ってる(雑に言えばそういう組織)
何故そういう組織なのかと言えば、所属してる人間の大半が『それしか出来ない』からだ。
で、一期では鉄華団はクーデリアを地球に届けることを仕事としていた。
それが成功したから二期に繋がるのだが、そもそも一期を見てるとこの成功は『運』と『大人』のおかげだったりする。

・『運』
そんなの主役に運があるのは当然だろうと思われるかもしれないがそういうことではない。
一期はなにかひとつでもズレていたなら鉄華団は壊滅していた。
名瀬の兄貴が助けてくれなかったらそもそもヤクザ組織が敵に回っていた。
コロニーに行った時にクーデリアは殺されていた可能性もあった。
地球に着いたら着いたでジジイは何の権力も無かった。
今度はジジイを議会に送らないとダメだとなったが、アインが暴走したりジジイ届けられなかったら世論を完全に味方に出来なかった。
二期ではこの、運の要素が悪い方に作用しまくった。

・『大人』
上の運の要素だが、まず名瀬の兄貴は良い大人だった。色々動いてくれたので一期では戦闘に集中できた。
コロニーでのクーデリア暗殺は、クーデリア自身の価値がまだあるから生かそうとサウナのおっさんが考えたから中止になっただけである。
マカナイのじいさんについては当時「なに偉そうにしとんねん」とも思ったが、そもそも地球の権力者が火星の金持ちの少女の理想論をマトモに取り合う訳がなく。
利用するのはお互い様というわけだ。
自分は再び権力者になり、その手伝いをした見返りに便宜をはかるよってわけである。なんやかんやちゃんと見返りを与えてくれてるだけマシである。
つまりはまとめると一期は、
身勝手な大人の都合で人生翻弄されてきた少年達が自分の力で立ち上がろうと戦ったが、皮肉にも『運』と『大人』のおかげで勝ち残れた。
実際これはマッキーにも言えることである。鉄華団が捨てたトドを拾ったマクギリスは、そのおかげで鉄華団とのパイプを得て上手く立ち回った。あと火星のツテが出来た。
そして鉄華団を支援すれば自分の立場を向上できるし養父に復讐できるとわかるとそれに乗っかった。
(これだけ見たらマッキーひでぇな(笑))

・二期での変化
いろんな人が解説してるし今更だが、二期では周りの大人の反応も存在も変わっている。
そして組織が大きくなれば、勢いだけで出来たことが出来なくなっていく。
新人との温度差もある。
つまり一期の頃からズレていく。
だから二期では様々な事が悪い方に流れていく。

・いつ壊滅エンドになると思ったか
正直なところモビルアーマー戦終えた時に三日月はどういう流れでも死ぬんだろうなと思った。
でも壊滅するかどうかを察したのはシノが外した時だ。あの時、「あ、これは全滅エンドなんだな」と察した。
あの戦闘でマッキーはバエルでカッコつけるだけで何か逆転するような策も武装も用意してなかったからしくじれば終わりだと感じていた。
だからそのあとの展開は『どういう風に終わっていくのか』だと思った。

・マッキー何も考えてなかった問題
見ていてノープラン過ぎるため、なに考えてるのか察しにくいマッキーことマクギリス。
多分『身勝手な大人の都合で人生翻弄されてきたから復讐したかった』ということは理解できる。
でもその方法が大人のルールの上で勝つことではなく子供の頃憧れたアグニカのような力こそ全てな大暴れだった。
ってところなのかもしれない。
多分鉄華団とかギャラルホルンの関係とか全てどうでも良かったのかもしれない。
全部バエルを手にいれるまでの途中だったんだろう。
まぁガエリオに対して友情があったのは本当なんだろうとは思う。
でもガエリオに対してマッキーが腹を割って話せたかと言えば無理だと思う。
生い立ちも考え方も違うからマッキーは仮面を被って接していた。心理的にも物理的にも(笑)
そうでないとダメだったんだろうな。
そしてガエリオが一期で生き残ってたのは、結局のところ殺せなかったからなんだろう。
三日月を仲間にしたがっていたのは、ガンダムで力の限り戦う姿が本当にアグニカみたいだったからなんだろうと思う。
理屈ではなく、理想の姿を体現していたから。まぁ断られたが(笑)

・二期での『大人』
オルガには相談できる大人が居なかった。
正確には名瀬の兄貴とかメリビットさんとかおやっさんがいたけど、
兄貴は死ぬし、
メリビットさんは協力的だけど実際部外者だし、
おやっさんは組織運営の相談できる相手じゃない。
さらには新たにやって来た大人のラディーチェさんは裏切ってるし。
ラディーチェさんは元々有能な人だと判明するので(正体不明の傭兵ひげのおじ様を捕捉してたし)扱い方をもう少し変えてればよかったわけで。
組長もジャスタウェイだかを殺したから手を切ったし。
最後に鉄華団が助かったのは経理してたデクスターさんのおかげだし。
マッキーについてはそもそも相談相手にならんし(笑)
他のガンダムで言うと、若い主人公を導く大人ポジションがいない。
いない作品もあるけど、それは大体主人公が大人だったりするし。
ファーストならブライトさんとかランバラルとか。
ゼータならウォンさんとかクワトロ大尉。
最近ならユニコーンでマリーダさん。
まぁつまり、このオルフェンズでは自分達でなんとかしようとするのである。
でも一期で上手く行ってしまった。
だからこそ二期ではその歪みが表に現れる。

・決して枯れない鉄の華
だが鉄は散らずとも錆びて朽ちる。
特に───血塗れならば。

などとオサレ中二病セリフ出しましたよ(笑)痛い。これは痛い。

一期が鉄華団が花咲く物語ならば、二期はその華が散る物語だったんだろう。

・だが花は散るとき種を蒔く
少なくとも鉄華団が残したものが、その先の未来が少しはマシになるための種となったと見れる。

「私は歴史のイントロンにはなりたくない。いつまでも記憶の中のエクソンでありたい」
これはメタルギアソリッド2のソリダスのセリフだが、彼らの存在は意思を継ぐものがいる限り消えないだろう。


というわけで私はこのアニメが好きです。
うん、これが言いたかっただけー(笑)
ウルズハントたのしみー(笑)